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データの小窓

高齢者とペット

ペットは家族
現在日本で飼われている犬と猫は2061万頭以上(2013年 全国犬・猫飼育実態調査結果:一般社団法人ペットフード協会調べ)この数は15歳未満の人口よりも多い。(1633万人。平成26年 総務省統計局)
「ペットは家族」ということには、ペットを飼われた経験のある方なら頷かれるだろうが、この思いがもっとも強いのが、高齢者、それも独居高齢者ではないかと思う。
まさに癒しと生きがいを与えてくれる「家族」であることは想像に難くない。
NATU

飼えなくなったときのこと
しかしながら、飼い主の高齢化にともない世話をすることが難しくなり、「飼い続けることができない」ケースも増えている。
食餌の改善などでペットの寿命ものび、こうした長寿ペットが飼い主の死や病気入院などで行き場を失うのだ。

こうした中、高齢者とペットをめぐる新たなビジネスも生まれている。

自分が面倒を見られなくなった後の飼育費を信託銀行などに管理してもらう仕組みである。
ペットの寿命を見積もって預託金を払う。
手数料を含めた金額は決して安くはないが、信頼してペットを託せる人がまわりに居ない場合、選択肢として考えられる。
信託の引き受け手は信託銀行や司法書士が通常のようだが、ペット保険の会社がこの種の信託業務に乗り出すという話もある。

ペットとの共存でアニマルセラピーの効果も
最終的に世話をする人間がいない場合、動物愛護センターや保健所に引き取られることになる。
環境省によると2014年度に動物愛護センターや保健所などに引き取られた犬や猫は犬60,816頭、猫115,293頭で、このうちそれぞれ28,569頭、99,566頭、合計128,135頭が殺処分されている。
それ自体がビジネスではないが、動物愛護センターなどから犬や猫を(それも殺処分が早く回ってきそうな個体から優先的に)引き取り、入居者と同居している特別養護老人ホーム(以下 特養)がある。入居者が連れてきたペットも受け入れているという。
※(横須賀市西部の山あいにある「さくらの里山科(やましな):東京新聞web版より)

同居により動物と触れ合うことで、入居者の症状改善など、アニマルセラピーの効果があるそうだ。
こうした取り組みはまだ少ないが、ペット可マンションの要望が多いように、他の特養や居住型老人ホームなど高齢者施設に広がりを見せるのではないか。

飼い主もシニア、ペットもシニア
輸入物のペットフードにはかなり前からSeniorの表示が見られたが
最近はコンビニやスーパーで売られるようなペットフードにも「11歳から」「13歳以上」などの文字をよく目にするようになった。16歳、20歳と生きるペットも今では珍しくない。
現在ペットを飼っている60歳代の割合は36.4%、70歳以上は24.1%に上る。(内閣府2010年「動物愛護に関する世論調査」=下グラフ)

ペット飼育の有無
飼育率

因みに65歳以上で1人暮らしの方の数は2010年実測で約479.1万人。2015年推計で600.8万人。(平成25年版高齢社会白書:内閣府)
これらの人たちが現在飼っているペットが飼育継続困難になる割合は今後増えるのではないか。

一人暮らし高齢者の動向(平成25年版高齢社会白書:内閣府)

一人暮らし高齢者の動向(平成25年版高齢社会白書:内閣府)

シニアとペットを軸にしたビジネスはこれからも広がりそうだ。

日本SPセンタ― シニアマーケティング研究室 奥河隆司

<シニアマーケティングに関するお問い合わせ>こちらのメールアドレスにお気軽にご連絡下さい。

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